みんなDE印刷を学ぼう

第3回

用紙の厚さについて

「コート135kgとか、上質55kgとか表記があるけど、これって何?」と疑問に思ったことはありませんか?これは、印刷業界で紙の厚さや重さを示すために使われる「連量(れんりょう)」という単位です。

連量を疑問に思っている画像

その前に

いきなり連量について説明したいところですが、当然ながら紙の大きさによって重さが変わってきます。ここでは標準的な「四六判」を例に説明していきます。

四六判とは

四六判とは紙のサイズを指す標準的な規格の一つです。大きさは、788mm × 1,091mm の大きさです。

四六判のサイズを表した画像 四六判のサイズ表

連量とは?

連量とは、紙の重さを表す方法で、規定されたサイズの紙を1000枚重ねたときの重さを「kg(キログラム)」で示しています。 たとえば、「135kg」とは、四六判サイズの紙1000枚あたり135kgの重さであることを意味します。


連量を説明した画像

連量が高いほど紙は厚くて重く、丈夫になります。逆に、連量が低い紙は薄くて軽いです。 連量は、印刷物の用途や仕上がりに大きく影響するため、紙を選ぶ際の重要な指標となります。 本の表紙や冊子では、連量が高めの紙が使われ、しっかりとした仕上がりになります。チラシやリーフフレットでは、低めの紙が選ばれることもあります。

POINT

紙の種類によって100枚での重さで表示されることもあります。

用途別の用紙の厚さ(四六判)

  • 名刺・カード

    連量:180kg~220kg

    特徴:名刺やカードは、しっかりとした厚みが求められます。180kg以上の紙を選ぶと、手に取ったときにしっかり感があり、耐久性も高いです。

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  • ポストカード・ハガキ

    連量:180kg~240kg

    特徴:ポストカードやハガキは、郵送する際に傷みづらいよう、やや厚めの紙が適しています。200kg以上の連量がおすすめです。

  • フライヤー・チラシ

    連量:55kg~135kg

    特徴:配布するフライヤーやチラシは、軽くて持ち運びやすい紙が使われます。55kg~135kgの連量が一般的です。

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  • カタログ・パンフレット

    連量:110kg~135kg

    特徴:パンフレットや冊子のページには、適度な厚さが求められます。110kg~135kgの紙は、ページをめくりやすく、適度な重さがあり、高品質に見えます。

連量と厚みの相関表(四六判)

連量(kg) 厚み(mm) 用途例
70kg 0.08mm 書籍の本文、ノートの中紙
90kg 0.10mm チラシ、一般的なコピー用紙
110kg 0.12mm パンフレット、雑誌の本文
135kg 0.15mm 高級パンフレット、カタログ
180kg 0.19mm 名刺、ポストカード
220kg 0.24mm 高級名刺、カード類
240kg 0.27mm ポストカード、しおり

用紙の種類について

一般的に使用される用紙の種類には、コート紙、マットコート紙、上質紙等があります。

コート紙

コート紙は、つるつるとした光沢のある表面を持っています。絵本や雑誌などによく使われ、色彩が鮮やかに印刷され、写真やイラストが美しく見えます。フライヤーやパンフレット、カタログ、ポスターなどの印刷物に適しています。

マットコート紙

マット紙は、光沢が少なく、つるつるとした感じではなく、少し落ち着いた表面を持っています。絵本やポスターなどでよく使われ、やわらかく落ち着いた雰囲気を出すのに適しています。

上質紙

上質紙は、コピー用紙によく似た紙です。さらさらとしており、鉛筆やペンでの書き込みが容易です。レポート用紙のメモ部分や書籍の本文などに広く使用されています。